BNCケーブルの接触不良
ハンマリング試験ではインパルスハンマ(インパクトハンマ)と加速度ピックアップ(加速度センサ)をFFT(データ収録装置)に接続する際、BNCケーブルを用います。BNCケーブルは、BNCプラグ、導線(信号線)、外皮(Figure 3.1の青色のコード)から構成されています。外皮には、PVC、ポリウレタン、テフロンなどが用いられています。ハンマリング時に正しいタイミングでデータが取り込まれない場合、または伝達関数(加速度信号)にノイズが乗る場合、BNCケーブルの接触不良が関与していることがあります。

実際に経験した例では、この接触不良はケーブルのねじれによってBNCプラグ結線部で外皮が回転することによって生じているようでした。しばらくすると改善し、またしばらくすると発生するという状況であったため、なかなか気づきにくく、ハンマリングの仕方に原因があると思い何度も計測をやり直して時間を浪費したことがありました。BNCケーブルの接触不良を防ぐには、ケーブルに生じるねじれを小さくするのが有効だと思われます。巻いて収納されたケーブルを真っすぐにして使用する際にはねじれたり折れたりしやすいので、慎重さが求められます。