技術講演「零戦の振動」

いまから80年以上前の1937年に開発がスタートした零式艦上戦闘機 – 零戦(ゼロ戦)。その性能の高さは世界的に広く知られています。コンピュータはもちろん電卓さえもない時代にこのような優れた工業製品が生み出された背景には未開拓領域で困難な課題に挑むエンジニアやパイロットの方々の絶え間ない努力がありました。本講演では零戦の実用化において特に大きな障壁となった機体の振動問題(フラッタ)に焦点を当て、その原因と課題克服の過程を当時のエピソードを交えながらご紹介します。機械振動がはじめての方でも直感的にご理解いただけるよう構成いたしました。故きを温ね、何かあたらしいことを見つけるきっかけにしていただけましたら幸いです。

 

テーマ 1 技術革新

零戦の振動問題とはどのようなものだったのでしょうか。機械振動の基本および現代の振動実験・解析手法をご理解いただくことで、当時の原因究明がいかに困難なものであったか、そしてそれを達成したエンジニアの独創性がいかにすばらしいものであったかが見えてきます。

テーマ 2 エンジニア

さまざまな技術課題を抱えながらもわずか3年半で実用化を成し遂げた背景にはどのような取り組みがあったのでしょうか。そこから当時のエンジニアの苦悩やそれを支えたスタッフの存在が垣間見えてきます。今日の製品開発にも参考にしていただける当時のエピソードをご紹介します。

 

■ 所要時間:約1時間

■ 講師:株式会社エアロメカ 安藤隆幸

■ 開催場所(会議室等)およびプロジェクタにつきましては主催者様にてご準備くださいますようお願いいたします。

■ ご参考情報

▶開催リポート-2018.12.07
▶開催リポート-2017.09.30
▶開催リポート-2016.08.26
▶開催リポート-2015.09.12
▶メディア掲載情報(朝日新聞社様)
▶開催の経緯

書籍「零戦の振動」

零戦誕生の前に大きく立ちはだかった振動問題とその課題克服の過程をまとめた一冊です。今からおよそ80年前、今日のような振動工学がまだ体系化されていなかった時代、当時のエンジニアやパイロットの方々がどのようにして壁を乗り越えていったのか、そしてその結果生まれた技術革新について、できるかぎり図表を用いた表現で記しました。また、振動技術がどのように戦局に影響を及ぼしていったのか、その開発経緯から当時の技術競争の焦点が見えてきます。

 

■ 本書で扱う技術項目

未開拓な技術領域で遭遇した零戦の技術課題 – フラッタ
共振周波数と固有モード
主翼の振動特性
風洞試験模型
弾性主軸
断面2次モーメント
飛行機の強度と耐空類別(耐空性審査要領)
機体の操舵系統(サイドスリップと被弾回避操作)
飛行機の速度(計器指示速度, 較正対気速度, 等価対気速度, 真対気速度)
飛行機の燃費(航続性能と燃料消費率)
飛行機の失速速度・離陸速度・設計運動速度・設計巡航速度・設計急降下速度・超過禁止速度
回転機械の次数成分
プロペラの振動次数
慣性モーメント(イナーシャ)
パラメトリックエクサイテーション(係数励振)
レシプロエンジンの燃焼起振力と慣性起振力
慣性力・慣性偶力の次数計算(直列4気筒, 6気筒, 水平対向4気筒, 星型複列14気筒)
2次振動と2次バランサ
星型複列14気筒エンジンの振動
零戦がもたらした振動技術革新

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■ ご参考情報 

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