ノーダルマウント = ノーダルポイントへの起振源の設置
振動設計における低振動化手法のひとつに「起振源のノーダルマウント」があります。昔から採用されている手法ではありますが、起振力自体を下げることができない場合でも振動増幅を大幅に低下させることができ、とても効果的な手法です。

たとえば、Figure 1.1のような構造についてノーマルモード解析を行って固有モードを算出すると、変形前と変形後で大きく変位しない箇所が現れます。
これがノーダルポイント(振動の「節(フシ)」)で、共振状態にあっても、その振幅は共振していないときに近くなります。
共振を励起する起振源の設置場所を決める場合は、ノーダルポイントに設置すれば、構造全体の振動レベルを最小に抑えることができます。エンジンやモータなど、起振源となりうる回転機械はできる限りノーダルポイント近傍に搭載します。
逆に右端部や左端部のように変位が大きくなる箇所のことを振動の「腹(ハラ)」にといいますが、ここに起振源を設置すると振動が増幅されてしまいますので注意を要します。