振動シミュレーションのポイント – 2 – 重量物の慣性特性

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Figure 1.1. 例題構造 / 風車

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振動設計で解析シミュレーションを活用するにはシミュレーション精度が重要となりますが、その精度は主として以下3つの要素が実機特性を再現することで向上していきます。

1) コンポーネントの振動特性

2) 重量物の慣性特性

3) 取り付け点剛性(動剛性)

上記3つの要素について、Figure 1.1のような風車構造を例に各々具体例を挙げてご説明します。本記事では「2) 重量物の慣性特性」についてご紹介します。

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2) 重量物の慣性特性

ブレードやタワーなどの振動特性が実機を精度よく再現できれば、基本的にそれらが結合された風車全系の振動特性も実機を再現するはずです。しかし、モータのような重量物が搭載されるような構造物の場合は、伝達関数(周波数応答)が実験データを良好に再現しないことがあります。これは全系振動に対する重量物の慣性特性の影響が大きい場合に生じます。モータやエンジンその他全体構造における重量比率が比較的大きいコンポーネントが搭載される場合は、コンポーネントの慣性モーメント(イナーシャ)をモデルに定義することで、全系振動が精度よく実験データを再現するようになります。例題構造では、タワー上端に搭載されるモータによってタワーの曲げモードが変化しやすいため(Figure 2.1)、モータの質量要素に慣性モーメントを定義しない場合(赤色実線)と定義した場合(緑色破線)ではFigure 2.2のような応答の差が生じます。慣性モーメントは簡易な形状であれば手計算でも算出できますが、多くの場合、CADデータから算出します。実機の慣性モーメントを直接計測する場合もあります。

Figure 2.1. シミュレーション結果 / 風車全系モデルの固有モードの例

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Figure 2.2 シミュレーション結果 / 風車全系の伝達関数(周波数応答) /
慣性モーメント定義無し(赤色実戦)vs. 慣性モーメント定義有り(緑色破線)

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次回は、「3) 取り付け点剛性(動剛性)」についてご紹介いたします。