モーダルモデル

理論モーダルモデル

モーダルモデルとは、構造のモード情報のみを持ったモデルのことです。通常、有限要素モデルをもとにノーマルモード解析を行う場合、まずはじめに要素の剛性や質量などマトリクス構築が行われ、次いでモード特性が算出されます。一般的に、マトリクス構築には多大な時間を必要とするため、大規模なモデルではマトリクス構築だけで数時間を要すこともあります。モーダルモデルは算出されたモード特性のみを使ってNastranで再度計算処理可能な形態に変換したデータですので、マトリクス構築プロセスが必要なく、大幅に計算時間を短縮することができます。

例) 主翼に搭載されるエンジンパイロンの解析評価において、主翼構造をモーダルモデルに変換することで、アッセンブリ構造のモデル規模が縮小されます。これにより、解析処理に要する時間が大幅に短縮され、より多くの時間を結果の評価に費やすことができるようになります。また、更に大規模なモデルにおいては、モーダルモデル化することによって、構造最適化解析の適用が可能になります。理論モーダルモデルは詳細 モデル上の任意の節点(部品取付点など)のモード情報のみに縮約するため、詳細モデルの規模が大きい程、解析処理時間の短縮に効果を発揮します。

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実験モーダルモデル

最近では解析シミュレーションだけで、ある程度構造の振動特性を推し量ることが可能となりましたが、複雑なアッセンブリ構造においては、解析だけで実機特性をシミュレートすることが難しく、依然としてTEST-FEMコリレーションが必要なプロセスとなっています。コリレーションは、実験結果を証として解析モデルを見直し、最終的に実機特性を再現し得るモデルを構築することですが、その完成度はエンジニアの経験によるところが大きく、決して簡単ではないというのがネックとなっています。そこで、実験モーダルモデルを使った手法を御紹介します。この手法では、アッセンブリ構造のうち、いくつかの部品を振動実験結果(実験モーダルモデル)でモデル化し、設計検討する部品のみ有限要素でモデル化します。検討対象部位以外が実験結果、即ち実機特性そのものとなるため、全てを有限要素でモデル化するのに比べ、格段にシミュレーション精度を上げることができます。例えば自動車のサスペンションについて設計検討を行う場合、車体は実車の実験モーダルモデルとし、それに有限要素でモデル化したサスペンションを組み合わせます。そうすることで、サスペンションを変更した場合の車両振動を極めて高い精度で求めることが可能となります。

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